騰落レシオを株に活かそう

騰落レシオを眺める男性の画像

騰落レシオって何者?

多くの皆さんにはお馴染みで当たり前のコトではあるんですが、株を始めて間もない方にとっては何のことやら?ということで、まずは基本的なことから。

まずは位置づけ。

指標の中でも一番良く耳にするものなので、騰落レシオは多くの皆さんに注目されているものなんだな、と感じています。

もちろん指標なので数字で表記されているわけですが、「これは何なん?」と聞かれたら、

「対象となる市場で、〇日間で騰落(値上がり・値下がり)した銘柄数の平均値を比率化したもの」と教科書的にはこうなりますかね。

じゃあ何が言いたいのかと言うと、なんで騰落レシオは多くの皆さんに注目されているのかということ。

「株価とは全く関係のない視点で相場の強弱を計る指標」

だから。

要は統計なんですよね。

で、それが思いのほか相場モメンタム(勢い)を知るのに有用な手段だったということなんでしょう。もちろん推論ですが。

ということで、騰落レシオの数的判断と僕がリアルな相場から騰落レシオについて感じていることを書いていきます。

数字をどうやって活用するのか

一応計算式。

騰落レシオ=〇日間の値上がり銘柄数÷〇日間の値下がり銘柄数×100

たったこれだけの簡単な指標です。

これを何に使うのかというと

相場の過熱感を見る

という事です。

一般的には25日騰落レシオで中期的な相場の過熱感をみます。5日騰落レシオは短期視点。

100を中央値として上下の幅で過熱感の強弱をあらわします。

「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」を見る指標なので、「レシオが〇〇になったら上がる」とかいうものではないのでご注意を。

騰落レシオと株価の関係

まずはこの画像を。

日経平均騰落レシオと株価との関係の図

25日騰落レシオは中期的過熱感の指標なので、騰落レシオと日経平均株価は非連動したグラフになります。

ここで、重要なポイント。

騰落レシオ上昇トレンド時:株価上昇の先行指標
騰落レシオ下落トレンド時:株価下落の一致指標

となると言われています。

画像を見て納得でしょうか。。。

ちなみに経験上ですが、「レンジ相場」の時には上下ともに一致指標として株価と連動する場合が多いです。

上図の場合、二十数年来の高値を更新するというかなり強烈な上昇トレンドだったわけで、その節目を抜く前に騰落レシオの高騰があったことが一つのサインになりました。

ここで1つ注意点。

騰落レシオが「〇〇になったら売る」「〇〇になったら買う」という話を聞きますが、「売る」は間違い、「買う」は正解ということですね。

上に書いた通り、上昇トレンドの時は騰落レシオが天井を打ってからも株価は上がり続けることが多いので、

騰落レシオは売買ポイントにならない。

ということを知っていた方が良いと思います。

「絶対か?」といわれれば絶対じゃないと思いますが、統計的にそういった結果となった、という事ですので悪しからずです。

騰落レシオの判断基準と使い勝手

ここからは僕(まっち)の経験からのお話になるので、他の誰かが違うことを言っていてもお許しを。

とにかく騰落レシオを始めとする各種指標ってのは、ひとそれぞれの見方や判断基準があって、いろんな本やサイトで勉強してもそれが合っているかどうかなんてわかりません。

”教科書的なトレード”をして「儲かりました!」なんてことは聞いたことがないし、結局は自分で体感したものを信じるしかないんじゃないかってところです。

ということで、騰落レシオの”僕の”判断基準です。

騰落レシオ=160以上

買い一択。

これはそうそうないことですが、過去に4回だけ160超えをしています。しかも2年おきに。2010年、2012年、2014年、2016年です。

記憶に新しいのはトランプラリーで史上最高値を付けた、2016年12月15日の165.5ですね。

皆さんも承知の通り、先行指標として強烈な上昇相場になります。

過去の3回も株価のピークは数か月後です。

なので、有り得ないくらいの騰落レシオ高騰は、その後に大きな上昇相場が待っているという事ですね。

騰落レシオ=140以上

短期買い、または売り。

先行指標として強い上昇トレンド(1か月以上継続)の中での到達であれば、その後の日経平均株価の上昇を見込めるため買い。

小さなレンジ相場で急上昇してつけた140は売り。

騰落レシオ=120以上

様子見。

騰落レシオはあくまでも過熱感を図るトレンドなので、その時点からの騰落レシオの動きを監視する。

下落は一致指標なので、売りの準備は必要。

騰落レシオ=120~80(100は中立)

レンジ相場。

次のトレンドを予測してポジションを作る。

騰落レシオ=80以下

売り又は買い準備。

下落は一致指標なので、騰落レシオが下に抜けそうであれば売り。

持ち直しそうであれば買い。

これは、25日騰落レシオを利用して20~25日前の騰落数から予測する。

騰落レシオ=60以下

買い一択。

過去に騰落レシオの60割れは何回かありますが、最近で言えば2016年2月12日の57.72、原油安から派生した世界同時株安でした。

どの60割れも数日~数週で大きな上昇があったので、僕的には買い目線でいいんじゃないかと思ってます。

ちなみに過去最低は2008年1月の52.8。サブプライム問題で世界金融が揺らいだ時です。

ホントに使える指標なのか

結局、騰落レシオは使えるのか使えないのかといったら、「その他指標との組み合わせによる」って感じです。

レシオ単独でなんてちょっと無理がありますよね。

なので、このブログで扱っている各種需給の指標と組合わせて市場のトレンドを読む、という事をやっています。

 

じゃぁ、それをやって何になる、っていう事ですが「リスク回避」が一番の成果だと思います。

次は「皆が恐くてentry出来ないような相場でもentryできる。」という事。

ですかね。

最後にチョット

色々と騰落レシオに書いてきたわけですが調べれば出てくることでもあるので、最後に僕がこんな風にトレンドを見ているってことを書いておきます。

画像でみれば一目瞭然なので貼っておきます。

こういった指標の使い方に正解はないので、是非皆さんも色んな視点でレシオをイジってみてください!

騰落レシオ トレンドラインの図

最後までお付き合いいただいてありがとうございました。

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