テーマとしてはちょっと教科書的な雰囲気になってますが、”トレードスタイルがすべての基本”で書いた通り、一番大切なのはentry、exitのポイントですよね。
なので、基本中の基本であるentry、exitについて、大口投資家の気持ちになって考えてみようと思います。
なんで大口の気持ちにならないといけないのかと言ったら、大口投資家の取引ツールである「アルゴリズム高速取引」が全注文件数の7割を占めると言われているから。
平成 28 年の東京証券取引所の全取引に占めるコロケーションエリアからの取引の割合は、約定件数ベースで4~5割程度、注文件数ベースで7割程度に達しており、同エリアからの取引に典型的にみられるような、金融商品に係る取引の発注や変更、取消し等をアルゴリズムを用いて高速かつ自動的に行う取引が増加している。
金融審議会 市場ワーキング・グループ報告 ~国民の安定的な資産形成に向けた取組みと市場・取引所を巡る制度整備について~ より引用
株取引は勝者である大口の流れに乗る。っていうのが勝つ鉄則なので、大口サイドの考えを理解することでentry、exitを判断するのが大前提じゃないかと思うわけです。。。
ここではローソク足の”陽線・陰線”に的を絞った内容だけですが、それ以外にも需給を考える際には常に”大口投資家”の気持ちになって考えましょうという事ですね。
大口投資家の目線で
大口投資家にもいろいろありますが、ここでは機関投資家がどうのとかじゃなくて”お金持ち”になって考えてみます。
複雑なものは抜きにしてシンプルに。
「現在株価1,000円、22日出来高平均10,000株」に対して
目標平均取得株価1,000円
目標平均売却株価2,000円
目標取得株数50,000株
こんなトレード計画を立てたとします。
平均取得単価1000円で平均出来高の5倍の株数を集めようとしたら、どうしますか?
entryを考える
「1000円の指値50,000株を出したら他の投資家マインドが向上して株価はどんどん上がってしまう。」
これは普通に考えたら普通のことですよね。
一日の出来高の5倍の指値が1ティックに出てきたら大口参戦がバレバレ。
てことは、頭にパッと思い浮かぶのは地道に集めるという事ですよね。何日も何週間もかけて。
細かく切り刻んで買い板に指値を出す。これが普通の集め方。
当然、買い上がられないように上には大きめの蓋をすると。。。
で、この場合どんなチャートが出来上がるかというと、皆さんご存知の「ヨコヨコチャート」ですよね。もしくは底練りチャート。
集めている間にIRなどで株価が急騰する場合があります。そしたらすぐに上値を押さえつけて上髭の出来上がり。
「あー 良くあるパターンだ!」ってことになるわけです。
もっと安く集められる方法
現在の株価1,000円が妥当かどうか不明。
需給が弱含みじゃないか。
サポートラインはすぐ下950円。
こんな状況だったら話は変わります。
「ちょいと強めに売ってあげれば、サポート割れで大量の売りが出てくるかもしれない。」
「安く集められるんだったらラッキー。」
これが人間ってもんですよね。。。
「空売りと現物を駆使して売り仕掛けて900円で集めよう!」という事になるわけです。
要は金持ちは
陰線(下落中)で買いポジションを作る
ってこと。
時間軸は短期も長期もあると思いますが、安く集めたいんだったら普通そうしますよね。
entryに失敗したら
自分が集めようとしても需給や外因によって上手くいかない場合もあります。
時間が掛かりすぎて費用対効果が見込めない。
想定していたカタリストが消失した。
地合いが悪化した。
こんな時どうするか。
もちろんポジションリセット。
大口に追随する個人トレーダーはこういうことも想定しながら、大口が玉を集め終わるのを待たなければいけないということです。。。
陰線と陽線
じゃぁ本玉が50,000株集まったから、苦労して集めた買い玉をこれから高値売却して利益獲得しよう!となったら。
「蓋を外して、買い板を厚くして、安値の売り板を全部頂いて、最初の節目をブレイクして、、、」
という具合に個人トレーダーやその他の大口トレーダーを巻き込んで派手に初動を作ります。
注)あくまでも僕だったら、という話です。。。
それが初動。「初動に乗る。」ってのはこういうこと。
ここからトレンドが形成されて、目標株価を目指します。
もちろんその間は回転玉で細かく利益を確定させながらだと一挙両得ですよね。
というか、大口はリスク回避のために基本は両建てって言われてますが。
exitを考える
じゃぁ これから利益確定となったらどうやって売り捌きましょう?
なにせ、50,000株プラス回転玉の利確するわけなんで、それを買ってくれる人が必要ですよね。
目標exit株価は平均で2,000円。
「この大量利確をするには、大量の買いエネルギーがあることろじゃないと売れないし、捌いている途中で株価も下げられない。」
なので、目標株価付近では強い買いエネルギーのある時に本玉を捌き始めます。
もちろん一気に捌くことが出来る買いエネルギーがあればいいんですが、そういう時ばかりでもないので
陽線(上位の)で利益確定する
ということ。
でも、こんなことがあったら売りさばくのも楽ですよね。
出る予定の”好決算”。
出る予定の”上方修正”。
出る予定の”新規事業”。
出る予定の。。。
「こんなIRが都合よく出るか?」って、個人トレーダーもこれを予測してトレードしてる人多いはず。
じゃぁ もし大口がこれを折り込んで株価2,000円を目指していたとしたらどうなるか、、、
良くあるパターン、
「なんでー???」
の”出尽くし”ですよね。
陽線と陰線で何をすればいいのか
とまぁ こういったことが多くの銘柄のチャートで行われている”可能性がある”ってことを知っておくと、利益も出しやすくなるしリスク回避もしやすくなるんじゃないですかね。
まとめると、
陰線(下落中)で買いポジションを作る
陽線(上位の)で利益確定する
これが大口と言われる投資家がやっていること。
あくまでも推測の話ですけど 笑。もちろんこれが全てでも何でもないですが、
「最大の利益を生むための投資活動」
としてこういう考え方があるということ、個人は大口の作り出す流れに逆らわないこと。
これって大切なことだと思うんですよね。
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